2024/10/15 執筆
近代ヨーロッパ(18世紀末~20世紀前半/1700年(?)~1945年くらい/江戸時代~昭和くらいまで)について書きたいけど何に気をつけたらいいか分からないと思っていませんか?
そんな悩みを抱えている方の参考になればと思い、私が作品を書いた時に調べたことをまとめてみました。
私自身が小説『アコニの花束』を書く際に、近代ヨーロッパについての知識が必要だと思ったのですが、私はちっとも詳しくないので思いつく限りのことを調べていきました。
その際に知ったことをまとめています。
また、作品にどのように活かせるか考えたことも書いてみたので、少しでも創作活動をする人の参考に、また創作をしない人も豆知識として楽しんでいただければと思います。
※筆者は、付け焼き刃で調べた知識をまとめています。鵜呑みにせず、あくまで調べるきっかけとして使っていただけたらと思います。
※筆者は、創作活動は自由であるべきだと考えています。情報に捕らわれることなく、リアリティを足したい時の手助けとして使ってください。
車椅子、昔のもの、スポーツ用のもの
結論としては、近代ヨーロッパでは車椅子は存在していて、どんどん進化していた時期だと想像することが出来ます。
画像で近代ヨーロッパの車椅子を検索すると昔の車椅子の絵を見ることができるので参考になると思います。
また、「車いす 歴史」と検索すればその起原を知ることが出来ます。
紀元前500年前のギリシャの壁画に、すでに車輪付きの家具が存在していたというのでその古さには驚かされます。考えてみれば、車輪のついた戦車などがあったわけですし、下肢が不自由な方は当時からいたはずですから古くからあってもおかしくないのでしょう。
そこから時代が進み1665年、車椅子に乗っている人自身が、自分で動かせる車椅子が開発されました。その後、どんどん車椅子は進化していき1932年、私たちが使ったり見かけたりするような形にかなり近い金属を用いた車椅子が作られました。
車椅子でスポーツが行われるようになったのも近い時代です。
1945年頃に、戦争で負傷した兵士に対するリハビリの一環として車椅子バスケが始まり、現在ではパラリンピックなどでも話題となる競技になりました。漫画やドラマなどでもよく取り上げられている印象があります。
そして、私も漫画を読んで知ったのですが、車椅子競技のための車椅子って、スポーツ用に改良されていて日常で使うものとは違うのです。細かい違いは色々とあるのですが、一番大きな特徴はタイヤが斜めについていることでしょうか。これによって転倒しづらくなったり、動きが機敏になったりするようです。
じゃあ普段からスポーツ用を使えば良いのでは?
と思うかも知れませんが、スポーツ用に特化したものは折りたたみが出来なかったり、あくまで体育館などで使うことを想定されているため、段差を登ったりするには不向きなこともあるようです。
私は車椅子で戦う女性が書きたかったので、車椅子スポーツをいくつか調べました。Youtubeで、パラリンピックへ向けてのデモンストレーションとして鈴木亮平さんが色々な競技に挑戦している動画を見ることが出来ます。(すごく分かりやすい動画だったのですが、今検索してもたどり着けませんでした。検索能力の高い人は頑張ってみて下さい。)
押し花を作るのにかかる時間
タイトルが“押し花の作り方”でないことから分かるかもしれませんが、作り方に関しては解説しません。他の押し花について詳しく書いている方のものを読んで下さい。
今回書くのは、押し花に関する簡単な歴史と、物語に登場させる際に気をつけなければいけないことについてです。
押し花そのものは、16世紀ごろからあったと考えられているようです。
花の標本を残すためにそれが一番良い方法だったようですね。ただ、あくまで記録として分かるのは16世紀以降ということで、もっと前の時代に押し花を登場させてもそれほど違和感はないと思います。少なくとも近代ヨーロッパの物語で登場させる分には全く問題ないでしょう。
押し花を作品に登場させる際に気をつけなくてはいけないことは、花の種類と、押し花を作っている期間です。
花の種類は季節によりますので、いつの時期の話を書いているのか意識して、その時期に、その時代に、その花が本当に生息していたかどうかを調べましょう。
また、押し花は花を乾燥させることで出来るのですが、花によって乾燥するためにかかる時間が様々なのです。それも踏まえて作品に登場させるお花を選びましょう。
押し花を作る期間についてですが、作り方を調べると電子レンジやアイロンを使用したものが出てくると思いますが、電子レンジが開発されたのは1946年、当時はとても高価で、一般庶民がもっていることはありえません。
また、温まり方も今のものとは違うでしょうから、無理に当時の電子レンジについて調べるよりも、電子レンジを使わない押し花の作り方を参考にするほうがおすすめです。
アイロンも同じことが言えます。
アイロンと同じ用途の道具はかなり古くからあるのですが、やはり現代とは火力が違うでしょう。昔は鉄を熱して使用していたのですが1882年に電気アイロンが開発されたようです。もちろん、今とは火力が違うはず。(使ったことないから知らないけど)。
もし、近代ヨーロッパで押し花を作るためにアイロンを使っていたという記録を見つけられた方はぜひその事実を物語に活かして欲しいですが(というか私にもその情報教えて欲しい)調べるのはそれなりに骨が折れそうです。
原始的なやり方で、ゆっくり作るのが一番書きやすいでしょう。また、その方が叙情的な表現になるかもしれません。時間をかけて作っている、ということが伝わりやすい描写を心がけるのも素敵かもしれませんね。
また、原始的な方法を使う場合は乾燥期間にもうひとつ注意が必要です。
日本とヨーロッパでは気候が違うということです。日本は湿度が高く、押し花の作成には時間がかかりますが、ヨーロッパはもっと乾燥していて、雨があまり降らない地域もあるのです。それだけ押し花の仕上がりは早くなります。そのことも念頭に置きながら、少し乾燥期間を曖昧にしつつ押し花を作品の中に登場させてみてはいかがでしょうか。
花はモチーフとして使いやすいので、ついつい登場させたくなりますよね。でも花言葉も国によって違ったりするので、気を付けながら物語に彩りを足していきましょう。
さて、今回のブログはこの辺で終わりになります。
皆様の調べ物は捗ったでしょうか…?
「参考になった!」「実際にどんなふうにこの情報を利用しているか見てみたい!」
という方は、ぜひ当ブログに私の書いた作品が載っておりますのでご覧ください。
それから最後にもうひとつ
情報は、作品にリアリティを足すための手助けにすぎません。創作活動においての正しさとは、事実に基づいていることではなく自分の表現したいものを追求することだと私は思っています。どうかこれを読んでくださったあなたが、情報を知ったうえで素敵な嘘もまじえた自由な作品をつくれることを心から祈っております。
近代ヨーロッパの調べ物についてはまだまだ続きますので、また次の記事でお会いしましょう。
それではまた。
次回掲載予定の記事内容
花嫁衣装
お金持ちの応接室にあるなんか豪華な剣
今回の調べ物で書かれた作品↓
https://kingyokirakira.com/2024/11/29/akoninohanataba/
その他の筆者の活動をまとめたリットリンク↓
https://lit.link/kingyohirahira
コメント