はじめて小説を書く:縦書き? 横書き? どっちがいいの?

小説をかきたいあなたへ

執筆日 2025/02/13

今回は、物語を書くには縦書きと横書き、どちらが適しているのか、どのようなメリットがあるのかという事について書いていきます。

読み慣れているものを思い出してみましょう


あなたが普段読んでいる作品は、縦書きでしょうか、横書きでしょうか?

国語や道徳など物語が載っている教科書は基本縦書きですよね。
図書館などから小説に出会った人も縦書きが多いかも。でも、図書館でも横書きの本も置いてありますよね。読んでいるジャンルによるかもしれません。

それ以外に最近はネット上でもたくさんの小説掲載サイトがあり、色々な作品が読めるので、そういったところから小説を好きになった人は横書きの印象が強いかもしれません。

作品を書くにあたって、縦書きでも横書きでもどっちでも、書きやすいことが一番大事です。
けれども、初めて書く時にはどっちのほうが良いのか迷ってしまうかもしれません。

縦書きか横書きかによって何を使って書くのか、どんなことに気をつけたら良いのかも変わってきます。

どちらで書き始めるか決めるために、まずは縦書きと横書き、それぞれどのような文章を書く時に適している書き方なのか考えてみましょう。

縦書きと横書き 使い所


縦書きと横書きが、どんな場合に必要か箇条書きにしてみました。

縦書き
・出版社が行っている文芸賞(あるていど格式張ったところ)に応募する予定がある
・ネットサイトに掲載するが、書籍を出す可能性も考えたい
・純文学系の小説を書きたい
・出版したくなるかもしれない

横書き
・ネットサイト上に掲載する場合
・エッセイ風、手紙風の小説を書く場合


つまり……
・文芸賞への応募の予定がない場合
・ネットサイトにあげたいから横書きが書ければ充分
・どこかに掲載する予定はない

という場合は横書きでも良いと思います。
でも決定す前に、世の中の出版物はなぜ縦書きが多いのかということについて考えた次の項目を読んでみて下さい。

 なぜ縦書きがメインなの? 横書きはダメなの?


なぜ縦書きの出版物が多いのでしょうか?
出版されている小説でも横書きのものはありますし、こだわりがある場合は別に横書きでも良いと思います。

ただし、出版社で出版する場合は縦書きのデータを求められることが多いようです。

コンテストの応募でも、応募要項(応募するときの規則)には400字詰め原稿用紙で何枚以上提出してください、と書かれている場合が多いです。

縦書きのほうが単位として数えやすく、また出版の形式としても読者の読みやすさとしても……
言ってしまえば “慣れ” の問題ということで日本語の物語を書く場合は縦書きが推奨されているようですね。

また縦書きと横書きでは、書くときも読むときも文章の印象が変わると感じる人は多いようです。

 書くとき 

最初は慣れない感じがするかもしれません。
学校で提出する感想文や、レポート、色々な課題や書類は横書きの事が多いですよね?

縦書きで書いた記憶を思い起こしてみると意外と少ないと思います。
年齢や専攻によっては試験で小論文などを書くこともあるかもしれませんが、なんだかんだノートは横書きで取ることが多いでしょう。

だから、小説を書き始めるとき慣れない縦書きで最初は少しそわそわするかもしれません。
けれど返ってそれが切り替えスイッチとして良い働きをしてくれるはずです。

「今、自分は小説を書いているのだ!」

という気持ちで、理想の文章を作り上げていきましょう。
私も最初は改行や行間の塩梅(いい感じの加減)が分からず難しさを感じましたが、慣れてくると不思議と縦書きのほうが自分の世界に没入できる感覚があります。

 読むとき 

さきほど、縦書きが推奨されるのは慣れの問題だという話をしました。
ですが物語を読む中では縦書きが多いとしても、日常的に目に入ってくる文字は横書きのほうが多いですよね。

それにも関わらず、日本人は多くの物語を縦書きで読み続けている。
結果として、物語を読む時は縦書きという感覚が染み付いています。

不思議なことですが、ネットで「縦書き 印象」などを検索してみると、いくつかの記事や論文がヒットします。

私も試しに一つ読んでみました。
短いので比較的読みやすいものでしたが、忙しい方のために要約すると……

日本人は横書きの方が頭に入りやすいけど縦書きのほうが美しく感じるっぽい。
ということだと思います(後半むずかしくてちょっとよく分からなかった)。

寺尾敦2022「縦書き・横書きテキストにおける日本人の好みの構造分析」『日本デジタル教科書学会』Vol.11
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsdtpr/11/0/11_39/_pdf/-char/ja


美しい、という感覚は大切です。

書く人も読む人も、実用書なら分かりやすさが一番ですが、私達がつくりたいのは物語であり一つの世界ですから、縦書きに挑戦してみるのも一興ではないでしょうか。

まとめ


縦書きのメリットについて話してきましたが、最後に私の考えも添えつつまとめに入ろうと思います。

縦書きのメリットは、物語を読むときの慣れ、出版社の事情、色々あるようですが、美しく感じる、ということも大きいのかもしれませんね。

少なくとも私が個人的に縦書きを好む理由の一つは、やはり美しく感じるということです。
だから書くときも時々パソコンの画面から少し離れて見て、文章がギチギチにつまってしまっていないかなど、見た目を確認します。

しかし、その作業は意味があるのか、と思う人もいるでしょう。

私達が生きているこの時代は紙よりネットで文章を読むことが一般的になり、見る人の使っているものによって、スマホなのかパソコンなのかタブレットなのか──機種が違うだけでも表示のされ方は変わってしまいます。

もしかしたら縦書きにこだわって、改行にこだわって……と、文章の外観にこだわるのは無駄な労力なのかもしれません。

また、時短のため、視覚障害のため、様々な理由で読み上げ機能などを使っている方もいますので外観より内容に時間をかける方が良いと考える方はいると思います。

それでも私は、自分で原稿データを読み返した時に美しい方が嬉しいです。

自己満足です。

でも、そもそも自己満足で書き始めているので、自分が嬉しいことを大事に書いてもいいのではないかと思っています。

だから、これからも内容も外観もこだわって書いていきたいと思います。
(横書きの文章も整えたいのですがWordで書いているといい感じなのに自分のスマホでみると結構見づらくて辛いです。外観にこだわりたい皆さん、めげずに頑張りましょう)


縦書きをする時に気をつけなくてはいけない要素については今後の記事で紹介していきます。
気になる方はぜひブックマークして次の記事をお待ち下さい。

コメント

タイトルとURLをコピーしました